こんにちは!
コロナ感染患者数が拡大してきました。
緊急事態宣言の発出も検討されているようです。
今回の緊急事態宣言の内容は前回よりも厳しいものになりそうです。
今日は、
「感染者の数の増え方を教えてください」
という質問にお答えしましょう。
感染症は、基本的に、放置しておけば感染が拡大する方向に動きます。
十分に感染が拡大して、新しい感染者を見つけられなくなるまで拡大します。
去年からの増え方を見ていくと、全国の感染者数は大体の数字で
2020年 2~3月 15人 → 4月 700人 2か月で46倍
6月 20人 → 8月 1800人 3か月で90倍
10月 300人 → 1月 7800人 2か月で26倍
2021年 3~4月 400人 → 4月 5000人 1か月で12.5倍
まあ、ザックリこんな感じです。
山の始まる前の感染者数をベースにしてみると、
感染のピークまで2か月で30~40倍、3か月で90倍に増えていきます。
谷からの時間を考えると
1か月で15倍~20倍
2か月で30倍~40倍
3か月で60倍~120倍
4か月で120倍~240倍
といったの感じの増加係数ですね。
つまり、感染者の数は足し算ではなく、掛け算で増えていきます。
何も手を打たずに現状を放置しておけば、全国で1日あたり
5月には6000~12000人
6月には12000人~16000人
7月には24000人~48000人
の新規感染者が発生してもおかしくありません。
感染者が増えたところで社会は緊急事態宣言などの対策をとるので、
その後は感染者数は減少していきますが、
その手を緩めれば感染者数は再び自然に増えていきます。
このようにして感染者の数は増減を繰り返して振幅します。
ピークの感染者の数は山が始まる前、谷のところの数で決まるので、
十分に感染者の数が減るまで対策を取り続けないといけません。
感染者の数が十分に減らない段階で対策の手を緩めれば
倍々ゲームで簡単に感染者数は増えていき、
出発の数字が大きい分だけ山も高くなります。
それでも日本はまだまだ総感染者数が少ないので、
緊急事態宣言などの社会的対策をとって十分に患者数を減らしたとしても、
ウイルスが侵入すれば容易に拡大します。
今回は昨年までと異なり、大都市圏だけではなく
地方都市にも感染が拡大してしまっていますので、
どこか1か所だけでも感染がコントロールできない地域があれば、
そこがウイルスの供給源となって再度拡大が始まります。
つまり、
既に県単位の対応のみでは感染をコントロールすることは難しい
と思います。
もちろん、ワクチン接種など地域に密着した施策は
県などの地方自治体が実施する方が良いのですが、
制度が定められた明治時代とは異なり、
人の往来が盛んになり人口も増え経済構造も異なっているので、
中央政府の迅速な対応が絶対に必要なのだと思います。