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体を動かしましょう!

2024年1月に、厚生労働省から「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」が発行されました。

   健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023〔PDF形式:5,006KB〕[4.9MB]別ウィンドウで開く

 

今回のガイドラインでは、「個人差を踏まえて運動の強度や量を調整して可能なものから取り組む」こととされました。また、「座位行動(座りっぱなし)の時間が長くなりすぎないように注意する」ことが新たに加えられました。

「座位行動」というのは新しい概念で、例えば、「デスクワークをすることや、座ったり寝ころんだ状態でテレビやスマートフォンを見ること」とされています。いろいろな研究から、1日の座位行動が連続8時間を超えると死亡リスクが増加することが示されたことがその理由です。

一方で、長時間の座位行動を頻繁に(例えば30分毎)に中断することが食後血糖値や中性脂肪の低下などとともに心血管系のリスク低下に有効であることも分かってきました。

ようやく日本も座位行動を問題視してくれるようになったな~

と思います。

10年ほど前に私がアメリカで勤務している時のことですが、アメリカやイギリスでは既に「長時間座位は健康によくない」ことが知られていました。

私のいたオフィスには電動で高さの変えて立って作業ができる机(standing desk)や、エアロバイクやランニングマシンやエアロバイクに机がセットしてあるwalking deskやexercise bike deskなどが普通に置いてあり、日常のe-mailや書類のチェックなどはノートパソコンやiPadを持って行ってそこで体を動かしながら作業するのが毎日のことでした。

また、「1階上がる時、2階下りる時には階段を使いましょう!」という意味の「1 up 2 down」という標語もありました。

昼休みにはオフィス・キャンパスの中のトレッキングコースやランニングコースを走る人もたくさんいました。

 

日本のオフィスでは、トイレに行くときには1階上か1階下のトイレを使う、というのも良い方法です。

アメリカは車通勤がデフォルトなので、オフィスの中で意識的に体を動かさないと、1日の歩行数が100歩とか、200歩という悲惨な状況になります。

かく言う私も、コロナ禍で自宅でテレワークで働いていた日には、1日の歩行数が200歩にいかない、しかもマンションなので階段の上り下りもない、という「これは絶対ヤバいな…」という状況になっていました。クリニックで診療を始めると、一日中診察室にいますので状況はさらに悪化して体重が増えて危機的な状況になってしまいました。

最近では、昼休みや仕事終わりに1時間ほど散歩をして7000~8000歩の歩行は確保するようにしています。

 

また、今回のガイドラインでは、「 強度が3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上行うことを推奨する。具体的には、歩行又はそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上行うことを推奨する」とされています。

軽く息が弾むくらいの速度で1日60分の歩行をすると3メッツ、1日約8,000歩以上になりますから、これに週2~3回の筋力トレーニングを加えればよいことになります。

これ、言うは易しですが、毎日継続的に持続しようとすると、かなり意識して体を動かす必要があり結構大変です。

 

そんな時にはアイソメトリック・トレーニングはいかがでしょうか?

アイソメトリック・トレーニングとは、筋肉の長さを変えないまま、一定の負荷を掛け続けるトレーニングのことです。

アイソメトリック・トレーニング【ステイホーム エクササイズ】関西学院中学部 保健体育科 (youtube.com)

Isometric Workout for Legs – Easy Level (youtube.com)

特別な器具もいらないので、やり方を覚えてしまえば自宅でお手軽に始めることができます。

できるだけ体を動かすようにして、健康に過ごしましょう!

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