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今、大阪で起きていること

こんにちは!
 
先日、コロナウイルス感染症の今後の変化について記事を書きました。
今、大阪を中心に起きていることをみてみましょう。
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この図はm3.comさんのサイトからお借りしてきたものですが、
大阪府が日々公表している、
「重症病床使用率と軽症中等症病床使用率をグラフにしたもの」
です。
 
第1~3波では軽症中等症が増えてから重症が増えている
のに対して、第4波では明らかに状況が違って、
軽症中等症が増えると同時に重症が増えている
ことがわかります。
 
患者さんの体の中の炎症の程度を示すCRPという検査があるのですが、
この検査の平均値も第1~3波に比べて第4波の方が値が高く、肺炎が重症化しています。
また入院患者さんの年齢は、第1~3波に比べて第4波の患者さんの方が若くなっています。
フランスでは、既に
  20代以下の感染が全体の40%ぐらい
  40代以下の感染が全体の85%ぐらい
になっています。
 
「先生、この第4波なんか変ですよ、みんなしんどそうですし、どんどん悪くなっていくし……」
という大阪の看護婦さんの言葉が載っていましたが、
明らかに第4波のウイルスは
よりヒトの体内で増殖しやすくなっている
ことがわかります。
また、潜伏期間も短くなっているようです。
 
さらに、今までは
大阪ー兵庫が感染の中心で他の関西圏はそんなに多くないのが関西圏の感染状況でしたが、
ここ数日で、京都、奈良、和歌山の患者数も多くなり、大阪を中心とした
ハブ&スポークの形をとって広がっています。
今後もこの傾向は変わらないものと思いますし、次は関東圏でこのような変化が生じると思います。
 
いち早くワクチン接種を展開していかないと
感染拡大をコントロールするチャンスを失うだけではなく
一般医療にも大きなダメージを与えてしまいます。
 
ワクチン接種を展開するにあたって
日本全国に均等に行うのではなく、
まずは大阪圏、東京圏といった人口が多く人の接触が多くて感染の供給源となりうる地域に集中してワクチン接種を実施
して集団免疫を形成するべきでしょう。
 
少しずつまんべんなくワクチン接種を行う方法は、
ワクチン効果が出にくくいつまでも感染抑制を行うことができません。

 

なるべく早くワクチン接種率を上げることがとても大切なのです。
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